そろえられたシューズが物語る
校長の稲吉です。
本校では、靴箱に靴やシューズを入れる際には、きちんとそろえるようにしています。
先日も、朝、一年生の係の子がチェックをしながら、
「半分の子しかそろってないよ。」
「ちゃんとそろえておいたよ。」
と教えてくれました。
先週の下校時、とても素敵な光景を目にしました。
ある子が、急いでいるにもかかわらず、まず、シューズを靴箱の少し奥に入れました。そして、そこから、すっと、靴箱の線にあうように丁寧に引き、ぴたっと止めました。
その所作がともてきれいでした。シューズが止まった瞬間には時が止まったようで、思わず目を奪われました。
この子にとっては、何気ないことかもしれません。
でも、きっと、毎日、意識し、積み重ねてきたからこそ、急いでいるときでも、いつもと変わらず、きちんとできるのだろうなあと思いました。
少し前のニュースで、元プロ野球のイチロー選手が、自分のすごいこととして「信じたこと、同じことを続けられること」と言っているのが掲載されていました。
私もそうですが、一つのことを続けることは本当に大変なことです。期間が長くなるほど、心の中に甘えが出てきてしまいがちです。
靴箱の中でそろえられたシューズ、そのそろえる所作から、この子の思いを感じた気がしました。
学校生活でも、家庭生活でも、大人になってからでも、続けることで力がつくことや習慣化されることはたくさんあります。
小学校段階でも、自分の心に負けそうになりながらも地道に続けていく経験は大切にしたいなあと考えます。
今日の月曜朝会では、このような話をしながら、学校でたくさんある「続けること」を頑張れるとよいと話をしました。