雨 霽れて 花 ひらく
昨日の春分の日は冷たい雨でしたが、今朝は雨が霽(は)れて、木々の枝からは新しい芽が吹き出しました。
「暑さ寒さも 彼岸まで」と言われますが、ようやく、春らしい温かさを肌で感じることができます。
本校の校庭にある くすくす広場、その看板の横5mに、淡墨桜が植えられています。
雨上がりで、ソメイヨシノよりもはやく、枝に新芽を出し、花を咲かせました。まだ10輪ほどですが…。
白磁のコーヒーカップのような形に開いていますね。可愛い花です。
この淡墨桜の木は、岐阜県の根尾谷にあります、天然記念物に指定されている巨木の淡墨桜から枝木をもらい、接ぎ木して大きくなったものです。
どうしてこのような淡墨桜が、本校に植えられているのでしょうか。
本校の卒業生で、接ぎ木名人の荒川祐一さんが植樹しました。桜の木の横にある石碑です。
うす墨乃(の) さくら木 定植相叶い(あいかない) 母校の庭に その名とどむる
大正十三年卒業生 荒川祐一
荒川さんは西尾市吉良町津平にある東条城跡と、火葬場のやすらぎ苑、そして母校の福地北部小学校の3ヶ所に植樹されました。
荒川さんを知る吉良町津平の区長を務めた方から聞いた話ですが、たくさん接ぎ木して育てたけれど、3本だけが枯れずにうまく接ぎ木できたということらしいです。
花が散るのは、ソメイヨシノより早いので、ぜひこの一週間に、花の色の変化をご覧いただけると、よろしいでしょう。
淡墨(うすずみ)と言われる花の色を、わたしも確かめたいと思います。